皆さんは整体や矯正、鍼灸を受ける時どんなことが体に起こっていると思いますか?実際起こっていることは皆さんの考えていることよりも少し複雑で、でも理解できるとなるほど!!ってなると思います。この考え方を知って治療を受けると、セルフエクササイズや自宅でのセルフケアの重要性を少しわかっていただけるかと思います。
難しい内容なのでできるだけ専門用語は使わず、例え話を多めにお伝えさせていただきますので、気楽に読んでみてください。
※専門用語や細かい部位の名前は覚えなくても良いです。そんなのがあるのか。くらいに流してください。
神経の働きを取り戻すことを全力で
The goal of any rehabilitation intervention is to re-engage those neural systems rendered dysfunctional from injury and disuse.
Jeffrey Kleim PhD
どんなリハビリも、その目標は怪我や使われないことによって働きが悪くなった神経機能を、もう一度全身の働きに参加させることである。
いきなり英語からスタートしちゃいましたね。でもこの考え方を基本に大和町だるま整骨院では整体を考えています。どんな刺激でも無数にあるいろんな種類のセンサーが神経に伝え、脊髄に入り、脳に感覚情報として伝わります。どんな治療もそれ以下でもそれ以上でもないと思っています。どこにどんな刺激を入れるかの選択が上手か下手かの違いはあるかと思いますが。やはり人の話をよく聞いて、よく観察することが重要ですね。
何を変えていくべきか
上の図を見るとアウトプット(症状)を変えていこうと考える時、インプットを増やす、脳の解釈を変えるかとなります。解釈を変えるというと少し混乱してしまうので、まずはインプットを増やしてみましょう。
見る、聞く、嗅ぐ、触れる、圧す、動かす、温かい、冷たい、痛いなど体が感じる感覚を増やしてあげるのです。本当に単純に簡単に考えてください。
痛いところをさすってみたり、軽く押してみたり、温めてみたり・・・単純な刺激をしてあげてください。
ただこの時に注意すべきは1回少しやっただけでは刺激は一時的なものなので継続的に(1日何回も、何日にも渡り)続けてみてください。その代わり短い時間(30秒〜1分程度)で構いません。
また毎回刺激を与える前後に痛みや可動域をチェックしてみましょう。変化を前向きに捉えることも大事です。
今日は簡単に書きますが治療では下に書いてある部位それぞれをチェックしながらいろんな種類の刺激を与えていきます。(僕のアウトプットでもあるので絶対に覚えないでください。流し読み推奨)
・レセプター
感覚を感じる。外部の状況、内部の状況(機械的刺激、物理的変化)→神経信号として伝達する。
網膜、皮膚、音etc…
・末梢神経
感覚(インプット)、運動(アウトプット)
・脊髄
情報の統合。
・脳幹
生命維持活動を司る。無意識の筋肉の緊張度を調整する毛様体脊髄路、前提脊髄路などの始まる場所。
痛みの抑制(下降性疼痛抑制路)
・小脳
動きのエラーを修正。大脳皮質と協調。
・視床
ゲートキーパー。全ての感覚情報は意識に上る前に視床を通過。情報の優先度を判断。必要以上に不要な感覚を感じてしまう。
・大脳皮質
運動、感覚の意識的な部分を司る。
・島皮質
第5の皮質。側頭葉深部。自律神経の反応。体内感覚(内受容覚)。前庭覚。
体は悪くなっていくことを感じにくい
人の体は本当にいろんな機能で溢れかえっています。だから1箇所不具合が起きてもどこかの機能で補えるので、日常そんなに不自由を感じない。
みんなさんは三半規管という言葉を聞いたことがありますか?
例えばこの三半規管はバランスを取ってくれているのですが、うまく働かなかったらどうでしょう。
そんな時は便利かな、足の感覚や目の感覚で真っ直ぐを維持することができます。
でもその結果微妙に頭が傾いている。そんな状態で日常を過ごすと・・・肩が凝って首が凝る。こんな症状が出てくるかもしれません。
そんな時肩や首のマッサージは有効でしょうか?適切な場所に適切な刺激が大事だということです。マッサージで良くなる方がいれば、鍼灸腕良くなる方、カイロで良くなる方がいるということ。その人に合った刺激を見つけ、補っていくというのが大和町だるま整骨院スタイルです。
治療は痛いところだけじゃない
最近よく耳にするのは痛いところが原因じゃない!!
という考え方。少し前までは僕も思っていました。でも正解は・・・
半分当たってて、半分間違っているということに気づいたのです。
全ては最終的に足りない刺激を増やしていくことに行き着くのですが、その”足りていない”のが症状を抱えている場所なのかもしれませんし、他の場所なのかもしれないということ。ただ症状を抱えている場合(もちろんまだ自覚症状がなくても)何かしらのエラーがどこかで起きているというスタートから原因を探っていくだけです。全てをチェックしだすと時間もかなりかかるので、現在の症状の場所だったり、過去に怪我した場所などを足がかりに探していきます。
根本的に体の問題を解決していくために大事なのは、筋肉をどうやって揉むのか、どうやって骨を矯正するのかではなく、どこに問題があるのかを探し、刺激しテストしていく作業を繰り返していくということです。
適切な刺激が簡単に見つかる方もいれば、足りない刺激だらけでやること盛り沢山な方もいらっしゃいます。
治療の中では先ほど書いた(流し読み推奨)レセプター、末梢神経、脊髄、小脳、脳幹、視床、大脳皮質、島皮質のレベルでそれぞれの働きを最低限疑う必要があります。
今不調を感じていなかったとしても、働きが落ちている機能を見つけ、刺激しトレーニングしていくことで体は効率よく動き続けることができます。
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-柔道整復師、鍼灸師-
必殺技を身につけるべく様々なセミナーに通い、様々な本を読み込み実践するも今ひとつ満足いかず、みんなの嫌いな基礎となる解剖学、生理学などを基本から学び直し今に至る。
この世に必殺技などなく、泥臭く限界まで突き詰めて初めて症状は動き出すことを伝えることを第一とし日々診療にあたる。患者さんと共に、少し頭を使い考え、二人三脚スタイルで元気に診療中。
妻、娘の3人家族で元気だけが取り柄の昭和男児。
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